「ロシアのスパイ」白イルカ、暗殺説が浮上 保護団体が「射殺」と発表
一方、海洋生物保護団体の「マリン・マインド」は4日、ノルウェーの獣医学研究機関が調査を終えるまで、臆測を慎むよう呼びかけた。
8月31日に湾内で死んでいるバルジーミルを確認したのはマリン・マインドだった。「発見した時点ですぐには死因は判断できなかった」とフェイスブックで伝えている。
ワンホエールとNOAHは、水産総局から許可を得て、バルジーミルをノルウェー北部の安全な場所へ移そうとしていた。
AP通信が公共放送NRKの報道として伝えたところによると、死んだバルジーミルは31日、ノルウェー南部のリサフィカ湾に浮いているのを、釣りをしていた親子が発見した。
バルジーミル(Hvaldimir)という名は、ノルウェー語でクジラを意味する「hval」と、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領の名を合わせた命名だった。
AP通信によると、死骸はクレーンで引き揚げ、近くの港へ運んで専門家が検査した。NRKの取材に応じた海洋生物学者は、死因は現時点で不明で、目立った外傷はなかったとコメントしていた。
バルジーミルについては2019年、ノルウェー水産総局の海洋生物学者が、両側にGoProカメラを取り付けた「特製」ハーネスを装着していると指摘。ハーネスに「サンクトペテルブルク」の文字が入っていたことから、ロシア海軍の訓練を受けたスパイ説に火が付いた。