ガザ住民、1年におよぶ戦闘に絶望 自分たちは「魂のない肉体」
(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区では多くのパレスチナ人がイスラエルによる12カ月に及ぶ爆撃に耐えつつ、悲惨な人道状況の中で絶望感に襲われながら暮らしている。
ガザ北郊のベイトラヒアから中部デイルアルバラに避難したがん患者のアブダラ・フメイダさんはCNNに「私たちは1年間を戦争に費やした」と語った。フメイダさんはこの紛争で両親、兄弟、姉妹を失ったという。「苦痛だ。どこに行けばいいかわからず、テントで暮らしている」
シェイクラドワン地区から避難した女性、ナビラ・シュナルさんはこの1年を「不安、恐怖、飢え、悲劇」の中で過ごしたと語った。
ガザの住民はCNNに対し、戦闘が1年も続くとは思っていなかったと語る。停戦をまとめる具体的な努力がみられないため、戦闘が終わりのないものになるのではないかと心配する人もいる。
住民の中には、ただ遺体を埋葬したり収容したりできるよう戦争が終わるのを何カ月も待っている人もいる。
ガザ北部から避難し、デイルアルバラに身を寄せている女性、ウム・ファディさんは、世界がこの惨事を前にしても行動を起こす能力がないことに希望を失ったと語った。夫と5人の子どもとテントで暮らすファディさんは、自分たちの家族には寒さから身を守る服がないと話し、冬が来ることを恐れている。
ファディさんは、ガザの人々にとってこの365日間は「苦しみ、貧困、飢餓、病気、不安定、そして安全の欠如」だったと語った。
「私たちは魂のない肉体だ」(ファディさん)