イスラエルに武器供与継続の米政権、ガザの現実とかけ離れた判断
世界食糧計画(WFP)によると、ガザに入るトラックの台数は10月後半の時点で1日平均58台に減り、昨年11月以来で最低となった。
今回の戦争が始まる前は、1日500台前後のトラックがガザに入っていた。
ガザ地区に入った人道支援物資を積んだトラック=11日/Amir Levy/Getty Images
ガザ支援物資を管理するイスラエル機関の占領地政府活動調整官組織(COGAT)は9日、10月初旬以来、支援トラック713台がエレズ西検問所を通過してガザ北部に到着したと説明した。しかしその大半は検問所にとどまっている。
ケレムシャローム検問所も似たような状況にある。COGATが13日に語ったところによると、同検問所のガザ側ではトラック900台分の支援物資が待機している。しかし12日に引き取られたのは122台分のみだった。
WFPは12日、緊急に支援を必要としているガザ北部の地区への配送を予定していたが、イスラエル当局が認めなかったと語った。
国連のジョイス・ムスヤ人道問題担当事務次長補は12日の国連安全保障理事会で、ガザ北部への人道支援をイスラエルが妨害していると断言。「戦闘が続く中、ガザ北部では約7万5000人の水と食料の供給が減り続けている」と指摘した。