ロシア外務次官が警告、西側の圧迫続けば「さらに強硬な軍事的手段」 CNNインタビュー

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ロシア外務次官「米政権が挑発すれば対応」

モスクワ(CNN) ロシアのリャブコフ外務次官は4日、CNNの単独インタビューに応じ、ロシアを無限に試すことはできないという点を米国やその同盟国が認識しなければ、ロシアはウクライナとの戦争で「さらに強硬な軍事的手段」に訴えると表明した。

インタビューはロシアの首都モスクワで行われた。リャブコフ氏は「リスクは高く、それも増大している。非常に憂慮すべき状況だ」と述べ、現在の地政学的緊張は「冷戦絶頂期」ですら耳にしなかった水準にあると言い添えた。

ウクライナ紛争を巡っては、「魔法の解決策」は存在しないと指摘。常識的な判断や「米国を始めとする西側諸国の自制」が欠けており、「米国の人々は核心的な国益を守る我々の決意を侮っているようだ」と主張した。

バイデン米政権は3日、ウクライナに対する7億2500万ドル(約1080億円)規模の安全保障支援を発表した。政権は支援パッケージの狙いについて、ロシアが攻撃を強化し、バイデン大統領の退任が2カ月足らず先に迫る中で、ウクライナ政府を「可能な限り強い立場」に置く試みだと説明している。

リャブコフ氏は軍事情勢激化のリスクを過小評価すべきではないと述べ、情勢が激化するかどうかは米政権の決断次第だと指摘。「ロシアを無限に圧迫することはできないと(米政権が)真に認識していないのは明白」だと言及した。

ロシアはこのところ、先月後半の大規模なエネルギーインフラ攻撃で使用した核搭載可能な弾道ミサイル「オレシュニク」でウクライナを再攻撃する考えもちらつかせている。

リャブコフ氏はオレシュニクについて、「戦略弾道ミサイルではなく、実戦で試験中の中距離ミサイル」だと説明。米国を中距離核戦力(INF)全廃条約から離脱させたトランプ前米大統領の2019年の決定がきっかけとなり、ロシア政府は新型弾道兵器を開発する道を歩み始めたとの認識を示した。

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