刑務所慰問の修道女、実はマフィアの連絡役 イタリア北部で25人逮捕

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逮捕された修道女が活動していたイタリア北部ロンバルディア州ブレシア/Luc Claessen/Getty Images

逮捕された修道女が活動していたイタリア北部ロンバルディア州ブレシア/Luc Claessen/Getty Images

ローマ(CNN) イタリア北部のミラノで5日、カトリック修道女1人を含む25人がマフィア絡みの犯罪に関与したとして逮捕された。恐喝、麻薬密売、盗品受け取り、高利貸し、租税犯罪、マネーロンダリング(資金洗浄)などにかかわった疑いがもたれている。

修道女のアンナ・ドネリ容疑者(57)は、イタリア北部ロンバルディア州で刑務所を訪問するボランティア活動に従事しており、受刑者の間では「シスター・コリーナ」と呼ばれていた。

ドネリ容疑者はそうした立場を利用して、イタリア南部カラブリア州を拠点とするマフィア「ヌドランゲタ」メンバーらの間で伝言や命令をやり取りする仲介役を担っていたとされる。

検察は5日の記者会見で、同容疑者について「命令や指示を仲間に伝えて精神的・物的援助を行い、引き換えとして犯罪戦略の立案に役立つ情報を受刑者から受け取っていた」と説明した。

一斉摘発にはマフィア犯罪担当の警官ら300人と、薬物や現金をかぎ分けられる警察犬が参加。複数カ所の捜索を行って総額180万ユーロ(約2億8000万円)の現金を差し押さえ、計25人を逮捕した。ベルガモ、ベローナ、トレビーゾでは武器や薬物も押収した。

与党「イタリアの同胞」の医師免許をもつ党員も、マフィア絡みの犯罪で負傷したメンバーらの傷を治療していた疑いで逮捕された。

ドネリ容疑者は2020年のインタビューで、受刑者が自由時間に行うサッカーの審判を務めながら、看守と受刑者の連絡役を担っていると語っていた。

ドネリ容疑者は現在、自宅拘禁されている。検察は同容疑者について「服役中のメンバーと外部とのつながりを保つため、犯罪組織に利用されていた」と話している。

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