イスラエルが空爆、ガザ警察トップら11人死亡
(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区の当局者は2日、イスラエル軍が南部ハンユニス近くのマワシ地区を攻撃し、警察関係者ら11人が死亡したと明らかにした。
ガザの内務省はイスラエルがガザの法律や秩序を損なうために警察トップのマフムード・サラー氏(50)や警察指揮評議会のメンバーのフッサム・シャフワン氏を殺害したと非難した。
同省の声明には「(イスラエルは)ガザの混乱を広げ、市民が抱える苦しみをさらに増大させようとしている」とある。
イスラエル軍は同日、シャフワン氏を殺害したことを発表した。同氏がイスラム組織ハマスの軍事部門の工作員らと連携して情報の評価を行う「テロリスト」だったと主張した。サラー氏殺害への言及はなかった。
2023年10月に始まったイスラエル軍の攻撃はガザの法の基盤を徐々に崩壊させている。ガザではイスラエルの人道支援の制限で激しい飢えや病気、多くの避難民が発生しており、重装備のイスラエル軍兵士がいることで救援活動が妨げられてきた。そうした中で警察は人道支援物資の安全な運搬において重要な役割を果たしてきた。
人権機関は時間のかかるトラック検査や道路の損壊、支援物資を運搬する車列への攻撃、ガザ北部へのアクセスの妨害などを挙げて、イスラエルが原因でガザでの救援活動が妨げられていると繰り返し警告してきた。
国連は昨年11月、「法と秩序の崩壊」により100台近くのトラックのドライバーが銃を突きつけられ、積んでいた支援物資が略奪されたと明らかにした。当時、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の責任者は、ガザを占領しているイスラエルは支援物資が安全に搬入されるようにしなければならないと主張した。