車が群衆に突っ込み28人負傷、亡命希望のアフガン人拘束 独ミュンヘン
独ミュンヘンで車が群衆に突入、28人負傷 亡命希望のアフガン人を拘束
独ミュンヘン(CNN) ドイツ南部ミュンヘンで13日、群衆に車が突っ込み、子ども含む28人が負傷した。当局は車を運転していたアフガニスタン出身の男(24)を拘束した。男はドイツへの亡命を希望していたという。
ミュンヘンでは14日から各国の首脳らが参加する安全保障会議が開かれる。厳重な警備体制が敷かれる中で事件は発生した。
当局によると、負傷者の中には重篤な状態となっている人もいるという。バイエルン州のゼーダー州首相は、男が意図的に車で突っ込んだ疑いがあることを明らかにした。警察は犯行の動機を調べている。
AP通信は同州の内務相の話として、男が窃盗や麻薬犯罪に関係しているとして当局にマークされていたと報じた。
事件はミュンヘンの中央駅近くで発生した。現地メディアの報道によると、当時、労働組合のデモが行われていた。目撃者は、男が運転する小型車が警備の警察車両の間を縫うように走行し、群衆に突っ込む前に加速したとロイター通信に語った。
別の目撃者によると、警察が容疑者の車に向けて発砲し、男性1人が車の下に倒れていたという。
ドイツで間もなく行われる総選挙では、移民・難民の政策が重要な争点の一つとなっている。昨年発生した移民による死傷事件で有権者の間では治安に対する不安が高まっており、反移民を掲げる右翼政党「ドイツのための選択肢(AfD)」は勢いを増している。
14日から始まる「ミュンヘン安全保障会議」には、ウクライナのゼレンスキー大統領やバンス米副大統領らが出席する。会合は事件現場から約1.5キロメートル離れた場所で開かれる。当局によると、期間中は警察官5000人超が警備に当たる。