ハマスが返還の人質遺体に幼い兄弟、イスラエルが確認 母親の遺体は含まれず
(CNN) イスラエルは、イスラム組織ハマスがイスラエルとの停戦合意に基づき20日に返還した幼児2人の遺体の身元を確認した。ただ検査の結果、2人の母親で32歳のシリ・ビバスさんとみられていた遺体は別人と分かった。
幼児はクフィル・ビバスちゃんと、兄のアリエルちゃん。イスラエルの被害者家族団体「人質・行方不明者家族フォーラム」によると、2023年10月の拉致当時、クフィルちゃんは生後9カ月、アリエルちゃんは4歳だった。イスラエルは兄弟の遺体について、他のどの人質とも一致しないと述べている。
イスラエル軍は法医学的証拠や諜報(ちょうほう)活動から、幼児らは殺害されたとみられるとの見解を示した。
その上で、返還された遺体にシリさんの遺体が含まれていなかったことは極めて重大な停戦合意違反と非難。ハマスに対し、シリさんの遺体を他の人質全員と共に返還するよう求めた。
20日に返還された遺体は4体。当初の予定ではビバスさんら家族3人と拉致当時83歳だった男性の遺体が引き渡されることになっていた。
イスラエルの国立検視センターの責任者は記者会見で、専門家らが検証した結果、返還された4遺体の1体がこの男性だと確認したことを明らかにした。しかしビバスさん一家についてはコメントしなかった。