イスラエル、新たな身柄交換に同意 停戦合意の崩壊は当面回避
(CNN) イスラエルがイスラム組織ハマスとの停戦合意に基づき、人質とパレスチナ人拘束者の新たな身柄交換に同意したことが、双方の話で明らかになった。停戦合意の崩壊は当面回避された形だ。
イスラエルは、22日に予定していたパレスチナ人620人の釈放を延期。これが停戦合意の行方に影を落としていた。同国の情報筋によると、双方はその後、エジプトの仲介で改めて協議した結果、ハマス側が停戦合意の第1段階で解放を約束している人質のうち、最後に残った4人を引き渡すのと引き換えに、イスラエル側がこの620人を釈放することで合意に達した。釈放対象のパレスチナ人には、子ども23人と女性1人が含まれている。
イスラエルは22日の釈放を延期した理由として、ハマスが人質を解放する際の「残酷な扱い」を挙げ、今後は「屈辱的な式典」なしで解放するよう要求していた。
一方、パレスチナ人拘束者の支援団体は、釈放延期や拘束者の処遇に対する懸念を繰り返し表明している。
ハマスは22日、停戦合意に基づき、第1段階で解放するとした人質のうち、生存者で残っていた6人を解放した。イスラエル側の釈放延期を「停戦違反」と非難し、釈放が実現するまで第2段階の交渉には応じない方針を示していた。
ハマス側も、エジプトの仲介で新たに身柄交換の合意が成立したことを確認したが、交換される人質と拘束者の人数には言及しなかった。
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死亡したイスラエル人人質の葬儀で涙を流す女性=26日、リション・レツィヨン/Ammar Awad/Reuters
イスラエル当局者はCNNに対し、人質4人の遺体が26日夜にも引き渡されるとの見通しを示した。
停戦合意の第1段階は、双方が延長で合意しない限り今週末に終了する。恒久的な停戦に向けた第2段階についての交渉は、今月初めから始まることになっていたが、まだ実現していない。