自称ミソジニストのSNSインフルエンサー、女性に銃突きつけ脅迫 レイプの疑いで提訴
(CNN) ソーシャルメディアのインフルエンサーで自称ミソジニスト(女性嫌悪主義者)のアンドリュー・テイト氏が、女性の頭に銃を突きつけ「恐ろしい目に遭うぞ」と脅したとして告発されたことがわかった。英PA通信が同国の裁判文書をもとに報じた。テイト氏はプロのキックボクサーからインフルエンサーに転身した人物。
4人の女性はテイト氏からレイプされたとして民事訴訟を提起した。検察当局は2019年にテイト氏の捜査を行っていたが、当時正式に起訴することはなかった。
PA通信が裁判文書をもとに報じたところによると、4人の女性のうち1人が、15年にテイト氏にのどをつかまれ、ベルトでたたかれ、顔に銃を突きつけられたと訴えた。テイト氏はこれを否定している。
テイト氏は、女性が口答えしたり、気に入らないことを言ったりすると、相手が愛していると告げるか謝罪するまで首を絞めたり、つかんだりしたという。
テイト氏はまた、「銃器を含む武器を所持しており、彼女に向けることも多かった」うえ、他人に対する殺意をほのめかしてもいた。
女性の訴えに対し、テイト氏の弁護団は女性の言い分は「ねつ造」であり「うその塊」だと反論している。
男性優位、女性の服従、富の熱烈な支持者であるテイト氏は、ネット上で攻撃的な主張を繰り広げることで、数百万人の男性フォロワーを獲得してきた。
テイト氏と兄弟のトリスタン氏は近年、米英、ルーマニアで性的搾取や人身売買の容疑を含む複数の刑事捜査の渦中にある。今年3月にはテイト氏から性的暴行を受けたとして元交際相手が米カリフォルニア州ロサンゼルスで訴訟を起こした。

アンドリュー・テイト氏(左)と兄弟のトリスタン氏/Daniel Mihailescu/AFP/Getty Images/File
両氏はいずれもすべての容疑を否認している。