トランプ関税の余波、香港にも メーカーは先行き不透明で「様子見モード」か
今のところ、リュウさんは、自社のような企業がこの混乱を乗り切ることができるよう祈っている。
トランプ氏はここ数週間、中国に対する関税を引き上げつつ、中国の習近平(シーチンピン)国家主席と協議する意欲を繰り返し表明している。一方、中国は対抗的な姿勢を示して、米政府の「一方的な威圧」には「相応の対応」を取ると明言しつつ、協議の可能性も残している。
米中の貿易をめぐる交渉が行われるのか、あるいは、いつ行われるかについては依然として不透明だ。
中国の製造能力と効率性、豊富な労働力に依存してきた世界中の企業が調整を迫られるだろう――。そう語るのは中国から照明器具や電子機器を調達して北米で販売しているカナダ企業アトロン・エレクトロ・インダストリーズのビル・キング社長だ。
「今後、世界中でさまざまな対応が必要となり、大きな圧力がかかるため、世界がどのように変化するのか予測するのは難しいだろう」(キング氏)