「日本は何も変わらない」、オリンパスの英国人元CEOが痛烈批判
香港(CNN) オリンパスの巨額損失隠しを告発して昨年最高経営責任者(CEO)を解任された英国人のマイケル・ウッドフォード氏(52)が27日、回顧録「Exposure」(暴露)の出版を前に、CNNのインタビューに応じ、日本と日本企業は「何も変わっていない」と批判した。同氏は事件の衝撃が広がる中、身の危険を感じて日本からの脱出を余儀なくされている。
ウッドフォード氏はインタビューの中で、オリンパスが本業とは無関係の3社を買収し、ケイマン諸島の正体不明の人物に巨額の手数料を支払っていた経緯などに触れ、「私は何度も何度も『自分を外人として扱わないでほしい。この会社のことを案じる同僚として扱ってほしい』と懇願したが、取締役会の14人は誰1人として耳を傾けてくれなかった」と憤る。
当時の菊川剛会長らに説明を求めたウッドフォード氏は、逆に取締役会の全会一致で解任される。しかし月刊誌FACTAの報道をきっかけに巨額損失隠しが発覚し、菊川会長ら経営陣は辞任。金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)などの罪で起訴され、今年9月の公判で起訴事実を認めたと報じられている。