米ウォルマートで銃の売り上げ急増、規制強化見越して買いだめ
ニューヨーク(CNNMoney) 米政府による銃規制強化を見越して、全米で銃や弾薬の売り上げが急増している。米小売り最大手ウォルマートのビル・サイモン最高経営責任者は21日、「特定の火器は極めて入手困難になっている」と語った。
オバマ大統領が再選された11月以降、小売店では軒並み銃と弾薬の在庫確保が難しくなり、12月にコネティカット州ニュータウンの小学校で児童や教員が射殺された事件以降は、売れ行きに一層の拍車がかかった。
銃と弾薬を扱うウォルマートのスポーツ用品部門は第4四半期(2012年11月~2013年1月)の業績が向上。需要が増大し続けた結果、2月に入って全米の店舗で、1日に購入できる弾薬を1人当たり3箱までとする制限を設けた。サイモンCEOは、この制限を解除する時期は未定だとしている。
一方、同社広報によると、銃については購入制限を設けていない。銃は全米4000店舗のうち、ほぼ半数の店舗で扱っているという。
ウォルマートでは過去1年を通して銃の売り上げが急増していた。「我々の火器弾薬の売れ行きは、現在の市場の急騰を反映している」とサイモンCEOは言う。
銃販売店によれば、銃規制が強化されて殺傷力の強い銃器が買えなくなるとの懸念が強まる中、半自動ライフルと大容量の弾倉が全米で飛ぶように売れているという。業界の専門家は、銃が買えるうちに買いだめしていると話す。
オバマ大統領は1月に、銃購入者の前歴チェックや、軍用の殺傷力の高い銃器および大容量弾倉の販売禁止を提案した。ニューヨーク州でも、銃規制強化法案が知事の署名で成立している。