エアバスVSボーイング、アジア巡る熾烈な戦い
エアバスは、アジア太平洋地域で向こう20年間に約7000機の単通路型航空機が必要になると見ている。この数字は世界の総納入数の3分の1以上に相当する。
エアバスの最高執行責任者(COO)ジョン・リーヒー氏は、「アジア太平洋地域ではエアバスの全機種が利用されており、相当な数に上る。我々はこの地域の航空会社が必要とする航空機を販売しており、今後も同地域での我々の優位は続く」と強気だ。
一方、ボーイングの商用機営業担当副社長ランディ・ティンセス氏も「アジア太平洋市場における航空機需要は、世界需要の約35%を占め、非常に重要な市場だ。我々は同市場への納入数で競合他社を上回っており、同市場における優位は間違いない」と語る。
エアバス、ボーイングはともに、アジア太平洋市場の今後の成長を予測しており、エアバスは、現在から2032年までに同地域の航空会社に納入される旅客機と貨物機の総数は1万940機ほどに達すると見ている。
またボーイングもアジア太平洋地域で向こう20年間に1万2820機の航空機が新たに必要となると予想しており、ティンセス氏はアジア太平洋市場の市場規模を1.9兆ドルと見積もっている。
ティンセス氏は、世界で向こう20年間に納入される航空機の36%はアジアで納入されるとし、さらに世界の航空交通量の伸びの約半分は、アジア太平洋地域を行き来する旅行により促されると指摘する。