エアバスVSボーイング、アジア巡る熾烈な戦い
戦場
では、現時点でアジア太平洋市場で優位にあるのはエアバスとボーイングのどちらか。エアバスは2013年に同地域における新規契約の8割を獲得したとしているが、実際の納入数は331機で、同市場に参入した新航空会社の51%と、数字はやや下がる。
ICFインターナショナルの副社長で航空業界の専門家のデビッド・スチュアート氏は、過去15年間エアバスとボーイングの競争を見てきた。
「こういうものはうまく帳尻が合うようにできており、エアバスが調子いい時もあれば、ボーイングがエアバスを上回る時もある。すべては両社が製品サイクルのどこにいるかで決まる」(スチュアート氏)
エアバスは、これまでに受けたA350XWBの注文数は814機としており、その3割が香港のキャセイパシフィック航空やシンガポール航空など、アジアの航空会社からの受注だという。
またアジア太平洋地域における現在の受注残高は、エアバスが1740機、ボーイングが約1000機だという。
エアバスの今回の発表により、この重要なアジア太平洋市場をめぐる競争はさらなる激化が予想される。