鮮度が命、リオの老舗ジューススタンドのこだわり
リオのゾナ・スウ(南部)では、ほぼすべての通りにジューススタンドがあり、各店では砂糖入りか砂糖なし、また絞りたてのフレッシュジュースか既製の果肉入りジュースかを選べる。
また多くの店では、オムレツや、肉、豆、ごはんのセット、さらにサルガドスと呼ばれる肉やチーズを混ぜて揚げたブラジル風コロッケなど、安価な食べ物も売っており、安く食事を取るのに最適な場所だ。
フルーツジュースはおいしいだけでなく、さまざまな効用がある。例えばガラナの実やクプアス(アマゾン原産のフルーツで果汁は西洋ナシとバナナを足して2で割ったような味がする)のジュースは天然の栄養ドリンクであり、パッションフルーツのジュースには心を落ち着かせる効果がある。またグラビオーラ(西洋ナシほどの大きさの緑色の果物)のジュースは消化を助けると言われている。
リオでは、どのジューススタンドでも絞りたてのフレッシュジュースが売られている。
「新鮮な果物こそ最高のジュースを作る秘訣(ひけつ)」と語るペイクソトさんは、完熟の果物しか使用しない。ポリス・スーコスのバイヤーであるペイクソトさんは、リオ北部にあるセアザと呼ばれる野菜と果物の卸売市場に行き、ジュースに適した果物だけを選ぶ。
ペイクソトさんはまず、鮮度の良さそうな色つやの良い果物を探し、実際に触って固さを確かめる。すでに食べ頃が過ぎた柔らかい果物は避ける。
「中には劣化した果物を仕入れる店もある。彼らはジュースに砂糖を加えて熟した甘い果物を使用しているように見せかける。しかし、それは本物のジュースではない。私の店のジュースには一切砂糖は加えていない」(ペイクソトさん)