最低賃金上昇分を「追加料金」で上乗せ、客の反感を買う
ニューヨーク(CNNMoney) 米ミネソタ州で今月から最低賃金が引き上げられたことを受けて、あるレストランが上昇分を「追加料金」として客に転嫁、議論を呼んでいる。
問題の店は同州スティルウォーターにある「オアシス・カフェ」。レシートを見ると、税額の下に「最低賃金料金 0.35ドル」なる記載がある。
ミネソタ州では1日、最低賃金が時給8ドルへと引き上げられた。オアシス・カフェの「最低賃金料金」はこれに対応したものとみられるが、経営者からのコメントは得られなかった。
同店で食事をしたジーン・マーラさんはCNNの取材に対し「びっくりした」と電子メールで語った。料金が多少引き上げられても気にしなかっただろうとマーラさんは言い、わざわざ料金としてレシートに記載したのは経営者の「政治的な態度表明」だと思うと語る。
マーラさんは「もうあの店には行かないだろう」と言う。
交流サイト「フェイスブック」やタウン情報の口コミサイト「イェルプ」のオアシス・カフェのページには多くのコメントが寄せられているが、そのほとんどはマーラさんと同じく否定的。そして追加料金は新たな最低賃金への反対表明なのだろうという見方が大勢を占めている。
だがレストランが政治的な態度表明として「追加料金」を使う例はこれが初めてではない。2月にはフロリダ州の食堂チェーンが医療保険制度改革(オバマケア)の「コストをまかなうために必要な追加収入を得るため」として、合計金額の1%の追加料金を客から徴収して話題となった。