パリ航空ショー開幕へ、5つの注目ポイント
リアルタイムの監視システム
飛行中の機器の状態を逐一監視するための技術開発が、速いスピードで進展している。昨年から今年にかけて発生した複数の航空機事故を受け、この分野への関心はさらに高まった。
ただ、リアルタイムで監視する技術が普及するまでには時間がかるかもしれない。ショーでは、機内のセンサーや操縦機器のデータを地上に直接伝える技術が、多数の企業から提案されるだろう。
将来的には、飛行中にエンジントラブルが起きた場合、地上からの遠隔操作で安全に飛び続けることも可能になるのか。安全保障や法律の面で問題は残るものの、業界全体としてはその方向へ進んでいくだろう。今回のショーでも、最前線の関連技術が紹介される見通しだ。
空の上でもインターネット
携帯端末の普及によって、地上のどこからでもインターネットに接続できる時代になった。しかし機内からはまだ接続できないことが多い。これは航空各社にとって、乗客の獲得にかかわる重要な課題だ。今回のショーでも、長距離路線などでのネット接続サービスが話題に上るだろう。
ネット接続をめぐっては今後、帯域幅の拡大やハッキング防止などの安全確保に向けた技術革新が進むとみられる。
さらに、乗客が手持ちの携帯端末から食事や飲み物を注文したり、AV機器や照明を操作したりするサービスも実現するだろう。