英主要企業の76%、本社移転など検討 EU離脱で
英国企業がEU脱退に不安を覚えている現状は、会計業務などの大手PwCと財界団体の英国産業連盟が共同実施した別のアンケート調査でも明るみに出た。同調査では、金融機関の53%が離脱は事業に悪影響を及ぼすと回答。好材料になるとしたのはわずか12%だった。
PwCなどによる調査は金融業界の115社が対象。これら企業の雇用人口は約200万人となっている。同調査では事業活動への楽観的見通しは3四半期連続で減少。悲観論が増え続けた期間としては国際的な金融危機以降、最長となった。
英国政府の公式統計によると、EU域内で自由に業務を展開出来る「金融パスポート」に大きく頼っている英国企業は約5500社。EU離脱でこの恩恵を失った場合、その弊害は甚大になると予想されている。