BMW、メキシコ工場建設変更せず トランプ発言はねつける
ニューヨーク(CNNMoney) 独自動車大手BMWがメキシコで工場を建設する計画について、米国のトランプ次期大統領が独紙ビルトとのインタビューで見直しを迫ったのに対し、BMW側は17日までに計画を変更しないと明言した。
BMWはメキシコ中部サンルイスポトシ州に総工費10億ドル(約1140億円)の工場を新設し、2019年からここで主力モデルのひとつ「3シリーズ」のセダンを生産する計画だ。
これに対してトランプ氏は先週末、メキシコ工場で製造した車を米国で売るなら35%の関税をかけると警告した。
しかしBMWは、工場の建設を進め、そこで製造した車は米国を含む世界各地で販売するとの方針を改めて示した。すでにドイツと中国で製造している3シリーズの増産が目的で、米国の雇用をメキシコへ移すわけではないとしている。
BMWの世界最大の工場は米サウスカロライナ州にある。ここでは8800人が働き、生産する車の7割を米国外へ輸出している。米国からの自動車輸出でトップに立つメーカーはBMWだ。
トランプ氏は、米国のフォードやゼネラル・モーターズ(GM)、日本のトヨタ自動車に対しても、メキシコでの生産計画を強く批判してきた。これを受けてフォードは最近、メキシコに工場を新設する計画を撤回し、代わりに米ミシガン州の工場拡張に投資すると表明した。