中国、「一つの中国」めぐるトランプ氏の発言に反発
ワシントン(CNN) 米国のトランプ次期大統領が米紙とのインタビューで、中国と台湾がともに「一つの中国」に属するという原則を見直す交渉は可能との考えを示唆したことに対し、中国外務省が強い反発を示している。
米国は1979年の米中国交正常化以降、台湾を中国の一部とみる中国の主張を受け入れ、「一つの中国」政策を維持してきた。
しかしトランプ氏は12日、米紙ウォールストリート・ジャーナルとのインタビューで、「『一つの中国』を含む全てが交渉の対象だ」と述べた。
これに対して中国外務省の報道官は14日、「『一つの中国』の原則は中米関係の政治的基礎。交渉は不可能だ」と強調。米国に対して、台湾問題が政治的に非常にデリケートな問題であることを認識し、民主、共和両党の「歴代政権」による約束を守るよう強く求めた。
米中関係と主要分野での協力に影響が及ばないようにするには、それが唯一の道だとも語った。
同報道官はさらに、「一つの中国」は「国際社会が認めた事実であり、だれもこれを変えることはできない」と改めて主張した。
トランプ氏は昨年12月にも、台湾の蔡英文(ツァイインウェン)総統との異例の電話会談で中国から強い反発を買っていた。