「美少女求む」――中国で横行する性差別的求人、人権団体が批判
香港(CNNMoney) 中国の政府機関や大手企業が性別格差を助長するような求人活動を行っているとして、国際人権団体のヒューマン・ライツ・ウォッチがこのほど、実態を告発する報告書をまとめた。
「応募は男性のみ」と題した報告書は23日に発表された。それによると、2018年の中国国家公務員の求人広告では、「男性のみ」「男性優先」とする広告が、ほぼ5件中1件を占めた。
調査対象としたのは求人広告3万6000件。民間企業では、アリババや百度(バイドゥ)、華為技術(ファーウェイ)、テンセントといったハイテク大手の性差別的な広告にスポットを当てている。
テンセントについては、2016年10月に同社がSNSに掲載した投稿を紹介。この投稿には、米国での就職フェアで、従業員が同社に就職した理由について「私を面接した人事部の女性たちがとてもかわいかったから」と語ったというエピソードが記されている。
百度は2016年にSNSに投稿されたビデオの中で、男性従業員が「美少女たちと仕事に行けるから、毎日がとても幸せ」と発言していた。
さらに17年の求人広告は「男性」に限定し、「プレッシャーの下で働くことができ、週末も休日も夜のシフト勤務もできる」人材を求めていた。
華為技術は2015年の就職フェアの宣伝の中で、「色白でリッチで美しい(女性)と結婚して、人生のピークを目指そう」と呼びかけた。
社内ツアーへの参加を促した13年の求人広告では、「(華為技術の本社の光景が)いかに美しくても、美少女が必要です」とコメントしていた。
各社とも報告書の指摘に対し、問題の是正を表明するとともに、両性の平等に配慮する姿勢を強調している。