米中通商協議、トランプ氏と中国が「第1段階」の合意発表
(CNN) トランプ米大統領は13日、中国との通商協議で「第1段階」の合意に達したと発表した。中国側が「多くの構造改革と、農産品やエネルギー、工業製品の大量購入など」に合意したとしている。
北京でも中国当局者が記者団に合意を発表。商務省の王受文(ワンショウウェン)次官は合意文書について、知的財産権や金融サービス技術の移転、米農産物の購入といった分野を盛り込むことで合意したと明らかにした。
トランプ氏はツイッターで、中国製品に対する一部の関税は25%に維持するものの、残りの関税は引き下げると説明。15日に発動予定だった新たな関税の適用を取りやめるとも述べた。
今後の関税措置をめぐる交渉については、2020年大統領選の終了を待たずに直ちに開始するとしている。
最終的に合意が締結されれば、トランプ氏の経済政策にとっては追い風となる。米中の交渉団はこの数カ月、貿易戦争の緩和を目指して合意に取り組んできた。中国が米農産物を大量に購入した場合、農家の間でトランプ氏への支持が強まる可能性もある。
ただ、トランプ氏は以前にも中国との通商合意を発表したものの、約束は果たされず、協議が決裂した経緯がある。トランプ氏が大統領就任時に解決を公約した米中間の懸案の多くは依然残っており、次回の交渉に先送りされることになる。
さらに、中国による米農産物の購入規模など、合意の重要な詳細は公表されておらず、不透明感を高める結果となっている。米通商代表部(USTR)は、中国が「近年中に相当量」を購入するとの声明を発表。中国当局は後日詳細を発表するとしている。
今後両国は合意文書の締結に向けて最終的な文言の調整を進める。