パキスタンのパイロット、ほぼ3人に1人が「不正資格」 航空相
パキスタン・イスラマバード(CNN) パキスタンの航空相が同国の民間航空機のパイロットについて、全体の3割以上が正規のライセンスを所持しておらず、本来であれば飛行する資格を有していないことを明らかにした。
カーン航空相は24日の議会での発言で、国内にいるパイロット262人について「資格試験を自分で受けておらず」、金を払って替え玉を雇ったと指摘。飛行経験がないままパイロットになっていると述べた。
同相によればパキスタンで現在稼働中のパイロットは860人。パキスタン国際航空(PIA)を含む国内の航空会社のほか、国外の多くの航空会社でも勤務している。
PIAは正規のライセンスを持たないパイロット全員の飛行を即時停止させた。
こうした状況は、先月22日に南部の都市カラチで起きたPIA機の墜落事故に関する調査を通じて明らかになった。この事故では搭乗者99人のうち乗客2人を除く97人が死亡した。
カーン航空相は、同便を運航していたパイロットが偽のライセンスを所持していたのかどうかは明らかにしなかった。
調査報告によると当時パイロットらは新型コロナウイルスについて延々と会話しており操縦に集中していなかった。管制塔からの度重なる警告にも全く注意を払わなかったという。
カーン氏はパイロットらが「自信過剰になっていた」との認識を示した。