3回目の接種でデルタ株からの保護強化、ファイザーの新データが示唆
ファイザーとビオンテックは同日、ワクチンの安全性と有効性に関する別のデータも公表。世界各国の4万4000人の治験参加者の結果が更新された。
それによると、全体的な有効性は最初の6カ月で約91%で、重症化に対する有効性は約97%だった。有効性がピークを迎えるのは接種後1週間から約2カ月後までで、96%あまり。4~6か月後には83.7%へと徐々に減少していく結果が示された。
このデータもオンラインで公開され、査読を受けていない。
ファイザーは今月初め、ワクチン接種で得られた免疫の弱まりを確認しており、変異株から人々を守る3回目の接種用ワクチンの開発に注力すると発表。8月には米食品医薬品局(FDA)に3回目の接種に向けた緊急使用許可の申請をしたいとも述べていた。
だがFDAやCDCはその際、米国民はまだ3回目の接種を必要とする状況ではなく、追加的な接種が必要な時期を決めるのは企業だけではないと異例の言及をした。マーシー医務総監も28日、追加の接種を受ける必要はないとの見解を示している。
免疫システムで働くのは抗体だけではない。専門家からは、抗体レベルと現実世界の免疫の相関関係は明らかではないとの声や、B細胞やT細胞など免疫システムの他の部分が保護に寄与している程度に言及する声もある。