米ブラックロック、運用資産1100兆円突破 ETFに資金流入
ニューヨーク(CNN Business) 米資産運用大手ブラックロックは14日、同社の運用資産が2021年末の時点で10兆ドル(約1140兆円)を突破したと発表した。前年比では15%増になる。
ブラックロックは人気上場投資信託(ETF)の「iシェアーズ」シリーズを所有しており、株式市場の活況でETFへの旺盛な需要が生じたことが追い風になった。
10兆ドルの資金の3分の1近くはETFに投資されたもので、その多くはS&P500やラッセル2000のような有力指数に連動するパッシブファンドや、特定産業に投資するセクターファンドとなっている。
ブラックロックは運用資産残高とあわせ予想を上回る決算も発表したものの、14日の株価は2%あまり下落した。
同社のラリー・フィンク最高経営責任者(CEO)は、世界経済と金融市場にとって難しい時期が続いていることを認めた。
現在はインフレ高進で消費者の給料が圧迫されている状況だ。米連邦準備制度理事会(FRB)などの中央銀行は物価抑制を目的に利上げに踏み切るとみられているが、行き過ぎた利上げは経済を減速させる可能性がある。新型コロナウイルスのオミクロン変異株が経済活動の重しとなる可能性もある。