ロシアから廉価なディーゼル油の調達計画、ブラジル大統領
(CNN) ブラジルのボルソナーロ大統領は14日までに、ロシアから安価なディーゼル油の輸入を計画していることを明らかにした。
首都ブラジリアの大統領官邸前で最近開いた支持者との会合で述べた。はるかに廉価な水準で購入の合意をまとめるのはほぼ確実とも主張した。
国営ブラジル通信によると、最初の船積み分は今後2カ月内に到着するだろうとし、ロシアとの取引で消費者物価などが下がるだろうともした。
ブラジルでは過去1年、ボルソナーロ政権による新型コロナウイルス対策の失敗、インフレ増大や燃料油の高騰などを受け国内で抗議デモが多発。今年10月には大統領選が予定され、左派のルラ元大統領の優勢が伝えられてもいる。
ブラジル農業省は今年6月、ロシアから農業用肥料がブラジルに届いたことを確認。ウクライナ侵攻を受け米欧諸国などが経済制裁をロシアに科す中での調達だった。
ブラジルのエネルギー政策をめぐっては同国の国営石油企業「ペトロブラス」の最高経営責任者(CEO)が最近辞任。国営ブラジル通信によると、この退任はボルソナーロ政権が今年5月、同企業の社長入れ替えを公言したことを受けた後だった。
ボルソナーロ大統領はブラジリアでの支持者との会合で、ロシアとの取引に言及する前、ペトロブラスはディーゼル油を相当に高い価格で輸入していたとも主張した。
同大統領は先に、西側諸国によるロシアへの経済制裁はウクライナでの行動を阻止出来ず失敗したとの認識も表明。国家の主権にかかわる問題ではロシア政府は盟友であるともしていた。