対中貿易額、過去最高の27.6兆円に ロシア首相が見通し
香港(CNN) 中国を訪問したロシアのミシュスチン首相は23日、両国の今年の貿易額が過去最高の2000億ドル(約27兆6000億円)に達する見通しだと明らかにした。ロシアは欧米からの孤立を深めている。
ロシアはウクライナ侵攻以降、西側諸国によって相次ぐ制裁を科され、世界経済の大半から締め出された。
だが、中国はロシアとの友情に「限界はない」と宣言し、経済的な生命線を提供。世界の金融システムから追放された影響を和らげる役を果たしている。
両国の貿易額は昨年、中国によるロシア産エネルギーの購入が主因となり、約3割増の過去最高1900億ドルに達した。貿易額は今年も増え続け、中国の税関の数字によると、最初の4カ月で41%増加した。
中国の環球時報によると、ミシュスチン氏は上海で開かれた中ロの経済フォーラムで演説し、「我々は今年、両国の首脳が設定した目標を達成し、貿易総額を2000億ドルに乗せることができると確信している」と述べた。
これはロシアのプーチン大統領と中国の習近平(シーチンピン)国家主席が2019年に設定したスケジュールより1年前倒しでの達成となる。
ミシュスチン氏は、中国とのエネルギー協力をロシアにとって「絶対的な優先事項」と位置付けた。
24日には、中国の李強(リーチアン)首相が首都・北京でミシュスチン氏と会談。ロイター通信によると、さまざまな分野で実務協力を促進し、それを「新たな水準」に引き上げるためにロシアと共同で取り組む意向を表明した。
ミシュスチン氏は24日、習主席とも会談する。