米の航空管制官、約3千人不足 異常接近などの要因に? FAA
(CNN) 米連邦航空局(FAA)は18日までに、航空管制官の不足は全米規模で約3000人に上るとの新たなデータを公表した。
昨年の採用増加が功を奏せず人員不足が依然解消されていない実情を反映するもので、離着陸便の遅延につながっているとの指摘もある。米国の空港滑走路では昨年、航空機の衝突も危ぶまれた異常接近が複数回起きたが、管制官の疲労の蓄積が要因との見方もある。
FAAが完全な有資格者などと認定する管制官は現在、約1万1500人。FAAなどがまとめた人員計画によると、米国の管制塔や航空管制センターへの要員配置を十分に満たすには1万4600人以上が必要となっている。
約1万1500人などの数字は昨年9月までの会計年度内のもの。管制官を養成するFAAアカデミーの訓練生などの人数は含まれていない。
昨年に新たに募った管制官の候補者は1512人。目標としていた1500人を若干上回る水準だった。
ただ、管制官の労組によると、引退した管制官や訓練から脱落した候補者は昨年、1300人以上に達した。訓練に合格する比率が60~70%とされる同アカデミーを卒業できなかったのが約400人いたという。
FAAは今年9月までの現行の会計年度内で1800人の管制官を新たに雇うことを目標にしている。
米国の主要航空会社の業界団体「エアラインズ・フォー・アメリカ」は、管制官の雇用や養成にこれほどの長期間を要するのならその制度自体が根本的に破綻(はたん)していると主張。CNNに寄せた声明で、足りていない管制官を補うため航空会社は旅行客の需要を犠牲にして混雑する路線で便数削減を強いられているなどと主張した。
米連邦議会では、FAAに今後数年間は管制官の雇用を最大限の規模にすることを促す法案が審議されている。上院では可決され、下院では採決を待つ段階にある。同法は航空管制の現場にさらなる模擬訓練装置を導入し、訓練期間を早めることも求めた。