映画館はなぜポップコーンを売るようになったのか?

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1949年6月、テキサス州の映画館の飲食コーナーでポップコーンを買う子ども/Peter Stackpole/The LIFE Picture Collection/Shutterstock

1949年6月、テキサス州の映画館の飲食コーナーでポップコーンを買う子ども/Peter Stackpole/The LIFE Picture Collection/Shutterstock

トーキー映画の出現によって映画ビジネスは20世紀初頭に花開いた。スミス氏は1930年までに毎週9000万人もの人々が映画を観に行くようになったと書いている。ポップコーンを売る側にとっては機が熟したように見えたが、映画館側は尻込みした。

スミス氏は騒々しい時代には売り子たちが通路でポップコーンを売り歩き、大量のポップコーンが空中に投げられたり、床に散乱したりしたと書いている。映画館では散らばったポップコーンのかけらが、大劇場のロビーを模した貴重なカーペットを汚していたのだ。

ところが映画館側が方針を変え、ポップコーンのブームが訪れる時代が来る。大恐慌だ。

スミス氏によると「一袋5セントか10セントのポップコーンはほとんどの米国人にとって手の届くぜいたく品だった」。

ポップコーンの製造は当初、映画館の外で行われ、映画館は販売者に場所を貸していた。排気口を備えた建物を用意するのは費用がかかりすぎると思われたからだ。しかし競合他社が出現し、ポップコーンで大もうけした話が広がると売店は建物内に設けられた。

スミス氏は「ポップコーンがよく売れたのはその香りのおかげだ」「その香りはポップコーンを作る過程で最大限に引き出された。その機械がロビーに置かれるやいなや、よく売れるようになった」と書いている。

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