性労働者に産休や傷病手当の権利、世界初 ベルギー

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ベルギーで、性労働者を正式な雇用契約の対象とする法律が施行された/Dirk Waem/Belga/AFP/Getty Images

ベルギーで、性労働者を正式な雇用契約の対象とする法律が施行された/Dirk Waem/Belga/AFP/Getty Images

ロンドン(CNN) ベルギーで1日、性労働者を正式な雇用契約の対象とする法律が施行された。雇用契約には傷病手当や産休なども含まれる。

同国の議員が5月に可決したこの法律により、雇用契約に署名した性労働者は、健康保険や失業手当など、他の業界で雇用されている労働者に通常適用されている他の多くの権利や保護の対象にもなる。

ベルギーの性労働者組合の責任者ダーン・バウエンス氏はCNNに「これは、性労働者に(他の雇用者と)平等な権利を与え、(仕事に)伴う危険から保護する初の包括的な法的枠組みという意味で世界初だ」と語った。

性労働者はこの法律により、顧客へのサービス提供や特定の性行為を拒否する権利、またいつでもあらゆる行為をやめる権利も有するようになる。

性労働者の権利保護団体の広報担当者クエンティン・デルトゥール氏はCNNに対し、新法では性労働者の雇用主は政府から免許を取得することが求められると話す。免許は、レイプや人身売買の有罪判決を受けたことがないなど、特定の基準を満たした場合にのみ付与される。

デルトゥール氏によると、以前は多くの性労働者が売春仲介業者と契約を結んでいたが、こうした業者自体が違法であったため、契約文書を結んでも「価値がなかった」という。

世界中で性労働者は、世の中に広まっている差別、暴力、その他の人権侵害に直面している。

性労働者の国際団体NSWPによると、ドイツやオランダなど一部の国では性労働が合法化されている一方で、他の大多数の国では買春や売春、またはその両方が違法のままだ。

今回の新法が施行される2年前に、ベルギーは性労働を非犯罪化し、家主や会計士などの第三者が性労働者に役務を提供することを禁じる法律を覆した。

国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチの研究員エリン・キルブライド氏はCNNに、ベルギーでの性労働の非犯罪化によって、性の「買い手と売り手のどちらもあらゆる種類の刑事罰が撤廃された」と語った。これは、性労働者を暴力などから守る上で重要な一歩だったが、社会保障へのアクセスは与えられていなかった。

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