NASAの「小惑星捕獲計画」 実現へ予算教書に1億ドル計上
(CNN) 小惑星をつかまえて、月の周回軌道に乗せる――そんなSFのような話に米航空宇宙局(NASA)は真剣に取り組んでいるようだ。
米上院科学・宇宙小委員会で委員長を務めるビル・ネルソン議員は8日までに、オバマ大統領が週内に提出する2014会計年度(2013年10月~2014年9月)予算教書の中で、NASAの「小惑星捕獲計画」に1億ドル(約99億円)が計上されたと明らかにした。
この計画は、宇宙空間を漂う小惑星を宇宙船でつかまえて地球の方向に引っ張り、月の周回軌道に乗せるというもの。その後、小惑星に宇宙飛行士を運んで掘削作業を行ったり、小惑星が地球に衝突するのを回避するための方法を研究したりすることが想定されている。また、火星旅行や長距離の宇宙旅行の実現に向けた技術開発を進める可能性もある。
オバマ大統領は2025年までに小惑星に人類を送り込むと発言していた。ネルソン議員によると、今回のNASAの計画はその実現を4年前倒しする形になるという。
今年2月にはロシアで隕石が空中爆発し、1000人以上の負傷者が出た。小惑星に関する今回の計画は、将来の人類の危機を防ぐためにも、想定外の支持が得られる可能性もある。