米海軍の不明艦船、95年ぶりに確認 「海事史上最大の謎」解決
(CNN) 米海洋大気局(NOAA)と米海軍は25日までに、1921年に消息を絶っていた海軍艦船「USSコネストガ」の船体を約95年ぶりに確認したと明らかにした。コネストガの失踪は海事史上最大の謎の1つとなっていた。
コネストガは1921年3月25日、将校ら56人を乗せて米カリフォルニア州沿岸の海峡を出発したきり行方が分からなくなっていた。
問題の船体は2009年、水路調査を行っていたNOAAのチームが同州サンフランシスコ沖合の海洋保護区で発見。14年から行われていた調査の結果、この船体がコネストガのものだと確認され、23日に正式に発表された。
NOAAのマンソン・ブラウン副局長は「1世紀近くにわたり不透明な状況と深い喪失感が続いた末、コネストガの失踪はもう謎ではなくなった」との声明を発表。海軍と協力して船体の保全に取り組むとともに、亡くなった船員の名誉を称えたいとしている。
コネストガは真珠湾を経由して米領サモアに向かう予定だったが、ハワイに到着することはなかった。NOAAによると、失踪後に大がかりな捜索が行われたものの、約3カ月後に打ち切られていた。
NOAAと海軍が共同で行った今回の調査では、コネストガはハワイに向かう途中で嵐に見舞われたと想定。カリフォルニア州沖合のファラロン諸島の安全な入り江を目指したが、沈没したものとみられている。
NOAAによると、ファラロン諸島に向かう一帯は難しい海域で、1858~1907年の間に5隻が沈没していたが、船体が浸水するなかコネストガには他に選択肢がなかった模様だとしている。