探査機「ジュノー」が木星到達、28億キロ飛行 NASA
NASAは軌道投入の成功を発表した記者会見で、木星の衛星の動きをジュノーから撮影した映像を公開した。
木星は直径が地球の11倍、質量は300倍余りという巨大なガス惑星。太陽系の中で最初にできた惑星と考えられ、太陽系の起源を知る手掛かりとなることが期待されている。
分厚い大気の層の下で何が起こっているのか、中心核はどうなっているのか、大気には水蒸気がどのくらい含まれているのか。
多くのなぞを解明するため、ジュノーは危険な放射線帯を避けながら、1年8カ月かけて極軌道を37周する。大気の層から4100キロの高度まで接近する計画だ。
ジュノーの機体は高さ、直径とも3.5メートルで、3つの太陽電池パネルを展開した時の幅は約20メートル。打ち上げ時点の木星までの距離は7億1600万キロだったが、地球の重力を利用して速度を上げる「フライバイ(接近飛行)」を経て、28億キロに及ぶ飛行の末に木星周回軌道に到達した。