衝突事故を生き延びる新人類? 豪アーティストが立体像制作
ひざの関節は全方向に曲がり、骨折を避ける。
衝突研究の専門家でメルボルンのモナシュ大学に籍を置くデービッド・ローガン氏はグレアムについて「衝突事故がもたらす物理的現象への理解を大いに深めてくれる。すばらしい作品制作のおかげで、極めて複雑な現象が誰にでも手に取るようにわかる」と説明した。
ローガン氏は外傷外科医のクリスチャン・ケンフィールド氏とともに、衝突事故時における人体の反応や、体のどの箇所を発達させれば衝撃への耐性を高められるかについて、ピッチニーニさんにアドバイスした。
グレアムの構想が持ち上がったのは1年ほど前。ピッチニーニさんによる制作期間は6カ月だった。制作には20万豪ドル(約1580万円)の費用がかかったが、ビクトリア州の運輸事故委員会(TAC)によるとこれは従来のキャンペーンのおよそ10分の1の額だという。