鎮痛剤で心臓発作のリスク上昇か カナダ研究
(CNN) ドラッグストアで購入可能なものも含む一般的な鎮痛剤の服用と心臓発作のリスク上昇の間に関連性があるとする研究が11日までに英医学誌BMJで発表された。
この鎮痛剤は非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)と呼ばれるもので、イブプロフェンやジクロフェナクなどが含まれる。論文によれば、服用している人はそうでない人と比べて平均20~50%心臓発作を起こす確率が高くなるという。
いずれのNSAIDであっても、リスクの上昇は早ければ服用開始後1週目で始まる。また、投与量が多い場合のリスクが最も高くなるのは1カ月以内だ。
この研究を指導したモントリオール大学病院研究センターのミシェル・バリー博士は「心臓発作のリスク上昇はすべての一般的なNSAIDに共通して見られた」と語る。
研究によれば、どんな服用量でも、1週間、1カ月、またはそれより長い間について、心臓発作のリスクは上昇した。服用をやめると、1日から30日の間はリスクがわずかに減少した。服用後30日から1年の間にリスクは大きく減少した。
以前から、この種の鎮痛剤が心臓発作のリスクを高める可能性は指摘されていた。だが服用期間や投与量などとの関連ははっきりしていなかった。
研究チームはカナダと欧州の複数のデータベースから44万6763人のデータを分析。このうち6万1460人が心臓発作の病歴があった。研究は典型的な状況下でのNSAIDの服用に関連した心臓発作のリスクなどを算出することを目標とした。