乳がんのリスク、毎日1杯の飲酒でも増大か 国際共同研究

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少量でも毎日のアルコール摂取は乳がんの発症リスクを高めるという

少量でも毎日のアルコール摂取は乳がんの発症リスクを高めるという

(CNN) 乳がんのリスクと食生活や運動など生活習慣との関連を調べた新たな研究で、1日1杯以上の飲酒がリスク増大につながるとの結果が報告された。

世界がん研究基金(WCRF)と米国がん研究機構(AICR)が共同で実施した研究によると、毎日10グラムのアルコールを摂取した場合、乳がん発病のリスクは閉経前の女性で5%、閉経後では9%増大することが分かった。

10グラムのアルコールは、ワインなら小さいグラスに1杯、ビールなら約240ミリリットル、蒸留酒なら約30ミリリットルに相当する。

研究を率いたフレッド・ハッチンソンがん研究所(米シアトル)のアン・マクティアナン博士は「1日1杯でもリスクが増大するという結果には驚いた。1杯ではわずかな差だが、それ以上の量になるとリスクはさらに大きくなる」と話す。AICRは女性のがんリスクを抑えるために、飲酒を1日1杯までにとどめることを提唱している。

研究チームは世界各地で過去に実施された追跡調査119件を分析した。対象となった女性は1200万人に上り、このうち26万人余りが乳がんを発症した。

飲酒との関連を調べるのに使われたデータでは、閉経前に4000人余り、閉経後に3万5000人余りが乳がんと診断されていた。

飲酒がリスクを増大させる原因はいくつか考えられる。乳がんの主要なリスク要因として女性ホルモンのひとつ、エストロゲンによる影響が指摘されてきたが、アルコールはそのエストロゲンの血中濃度を上昇させたり、エストロゲンががん細胞と結びついて増殖を促す作用を強めたりするとの報告もある。

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