ホーキング氏の博士論文を公開、アクセス殺到で接続困難に
(CNN) 英ケンブリッジ大学は23日、世界的に有名な宇宙物理学者スティーブン・ホーキング氏が1966年にまとめた博士論文をインターネットで初めて一般に公開した。
ホーキング氏の論文「膨張する宇宙の特性」は、オープンアクセス週間を記念してケンブリッジ大学が公開。その直後からアクセスが殺到し、つながりにくい状態が続いた。
同大の広報は「自身の博士論文を公開するというホーキング教授の決定に対して絶大な反響があり、24時間足らずでダウンロード件数はほぼ6万に達した」と説明する。
結果的にサイトがつながりにくくなり、断続的なダウンに見舞われているという。
論文は、膨張する宇宙の意味や結果について考察する内容で、同大の論文の中で最も公開を求める声が大きかった。
ホーキング氏は論文の公開に寄せて、「この論文をきっかけとして、世界中の人々に星空を見上げてほしい。足元を見下ろさず、宇宙の中の私たちの場所について思いを馳(は)せ、宇宙の意味を考えてほしい。私の研究だけでなく、人類の理解におけるあらゆる領域を横断する全ての偉大な研究に対し、世界中の誰もが、どこにいても自由に、妨げられることなくアクセスできなければならない」と訴えた。
ホーキング氏の半生は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)との闘病も含め、2014年の映画「博士と彼女のセオリー」で映画化されている。