死んだ子どもに寄り添う母シャチ、「追悼」2週間を超す 太平洋

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生後間もなく死んだ子どもの死骸に寄り添い、泳ぎ続ける母シャチ/Dave Ellifrit, Center for Whale Research

生後間もなく死んだ子どもの死骸に寄り添い、泳ぎ続ける母シャチ/Dave Ellifrit, Center for Whale Research

(CNN) 太平洋東部で死んだ子どもを追悼しているとみられる母シャチが、子どもの死後2週間以上が経過した今も死骸に寄り添って泳ぎ続けていることが分かった。当局が明らかにした。

米海洋大気局(NOAA)で西海岸地域を担当するマイケル・ミルスタイン氏は「見ていると胸が張り裂けそうだ」と語る。こうした「追悼」ともみえる行動は以前にも観察されているが、今回のような長期にわたるケースは異例だという。

母シャチと子どもの死骸が最後に確認されたのは9日午後。子どもの生後17日が経過していた。子どもは生まれて数時間で死んだ。

母シャチはカナダや米北西部沿岸の海域で、海底に沈んでいこうとする死骸を繰り返し水面に押し上げている。

シャチは高度に社会的な動物であり、母シャチの属する群れはカナダ・バンクーバーに近い海域で10日午後に目撃された。

同じ群れにいる別のメスのシャチも弱った様子で、感染症対策で抗生物質が投与された。科学者のグループは、このシャチの体重が大幅に減少しているとみて心配している。

群れは約75頭で構成されているが、過去3年間で無事誕生して成長できた子どもは1頭もいない。過去20年では、無事に育った子どもは25%だけだった。

科学者によると、クジラやイルカ、ゾウ、シカといった哺乳類の間では悲しみに暮れる様子がごく普通にみられる。シャチの場合、脳が大きく複雑で、感情をつかさどる部分が高度に発達していることを示す証拠もあるという。

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