英国の平均寿命が頭打ち、統計開始後初
(CNN) 英統計局(ONS)によると、英国人の平均寿命は統計開始以来、初めて伸びが止まったことが分かった。
2015~17年の平均寿命は男性が79.2歳、女性が82.9歳で、14~16年からの伸びはゼロだった。
地域別にみると、スコットランドとウェールズの男女、北アイルランドの男性はそれぞれ0.1年短縮し、イングランドでは男女とも横ばいだった。
ONSの統計学者は、1980~82年に統計を取り始めてからの35年間で最も低い伸びにとどまったと指摘した。
平均寿命は09~11年に過去最高の伸びを記録してから、伸びが鈍化し続けていた。
15~17年の統計によると、90歳まで生存する人の割合は男性が21%、女性が32%。これも12~14年からほとんど増えていない。
65歳での平均余命は男性が18.6年、女性が20.9年だった。
専門家らは、寿命が伸び悩む背景に社会福祉の削減や貧困の問題があるとの見方を示す。英国の中でも経済的に余裕のあるイングランドだけはマイナスに転じていない。
ONSは、日本女性の平均寿命が87歳を超え、英国の女性を4年以上も上回っていると指摘した。欧州でもスペインやスイス、フランス、イタリアでは女性の平均寿命が85歳を超えている。