土星探査機カッシーニ、環から降る「豪雨」観測 「死のダイブ」直前
土星の環は大気よりも高速で回転していることから、降り注ぐ物質は長年の間に、大気中の炭素と酸素の含有量を変化させている可能性があると研究チームは推測する。
こうした物質が降り注ぐ理由については、環の中でケイ酸塩や水氷の粒子と原子が衝突し、軌道を離れて大気圏へ落下していると解説し、そのために環の「寿命」は短くなっていると指摘した。
「補充がなければ環が持続することはできない。穴の空いたバケツのようなもの」「環はできたり消えたりする。何らかの形で新しい物質が獲得できなければ、いずれは徐々に枯渇する」と研究者は話している。