「魚竜」の新種、アマチュアの化石収集家が発見 英南岸

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英イングランド南部の海岸で発見された新種の「魚竜」の想像図/Megan Jacobs

英イングランド南部の海岸で発見された新種の「魚竜」の想像図/Megan Jacobs

(CNN) 英イングランド南部の海岸でこのほど、「魚竜(シードラゴン)」と呼ばれる海生爬虫(はちゅう)類の新種の化石が見つかる出来事があった。発見したのはアマチュアの化石収集家だった。

スティーブ・エッチズさんは今回、ドーセット州ジュラシック・コーストの石灰岩の中から、保存状態の良い魚竜の化石を発掘。あまりに見慣れない化石だったため、英ポーツマス大学の専門家に調査を依頼した。

ポーツマス大学の専門家が調べたところ、属としても種としても新しい魚竜であることが判明した。

この魚竜は1億5000年前に生息していた体長2メートルの個体で、今回新たに「エッチズ・シードラゴン」と名付けられている。

エッチズさんはポーツマス大学の9日の声明の中で、自分にちなんだ名称が新種に付けられたのは光栄だと語り、「今でも魚竜の新種が発見されるのは素晴らしいこと。ジュラ紀後期の海で魚竜がいかに多様な存在だったかを示している」と述べた。

「エッチズ・シードラゴン」と名付けられた個体は1億5000年前に生息していたとみられている/Carla Cook/Etches Collection
「エッチズ・シードラゴン」と名付けられた個体は1億5000年前に生息していたとみられている/Carla Cook/Etches Collection

専門家の研究ではこれまで、ジュラ紀後期の英国に5種類の竜魚が生息していたことが分かっている。

この時代の魚竜の化石が発見される例はまれだが、今回の化石は死骸が海底の柔らかい場所に堆積(たいせき)したことから保存状態が良好だった。尾は死肉をあさる動物に食べられたものの、体の前方は泥に埋まっていて無事だったとみられる。

魚竜は適応力の高い海生捕食者で、大きな目や流線型の体を持つ。魚を捕獲するための円すい形の歯も多数有していた。

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