NASAの探査車「パーサビアランス」、火星着陸に成功
(CNN) 米航空宇宙局(NASA)は米東部標準時の18日、火星探査車「パーサビアランス」が火星着陸に成功したことを確認した。パーサビアランスからは、着陸直後に初の画像が送られてきた。
パーサビアランスは半年以上前に打ち上げられ、4億7000万キロを旅して火星にたどり着いた。火星では太古の生命の痕跡を探すほか、小型ヘリコプターを別の惑星に飛行させる実験や、火星の音の録音などに初挑戦する。
まずは39億年前に湖が存在していた「ジェゼロクレーター」を探査して、岩石や土壌の中の微化石を探す。収集した試料は事後のミッションで2030年代までに地球へ持ち帰る予定。
Hello, world. My first look at my forever home. #CountdownToMars pic.twitter.com/dkM9jE9I6X
— NASA's Perseverance Mars Rover (@NASAPersevere) February 18, 2021
パーサビアランスに搭載されている小型ヘリコプター「インジェニュイティ」を別の惑星に飛ばす初の飛行実験も予定している。
火星に着陸したパーサビアランスの軌跡はNASAの双方向マップでたどることができる。パーサビアランスから届いた画像もNASAの公式サイトに掲載される。
NASAが火星着陸を成功させたのはパーサビアランスが9回目、探査車としては5台目になる。着陸を成功させるためには「恐怖の7分間」を切り抜ける必要があった。
パーサビアランスの着陸地点を示した画像/NASA TV
無線信号が地球から火星に届く時間は片道で約11分。つまり、探査車が火星に着陸するまでの7分の間、地球にいるNASAチームが介入することはできない。
パーサビアランスは重さ1トン強と、NASAがこれまでに着陸を試みた探査機の中で最も重い。同機は時速約1万9000キロの速度で飛行しながら火星の大気圏に突入し、7分後には時速約2.7キロにまで減速して、火星の地表に軟着陸した。大気圏突入時の最高温度は約1300度に達したが、熱シールドで切り抜けた。