寒波で動けなくなったウミガメ2600匹を救助 米テキサス州
(CNN) 強い寒波が襲った米テキサス州南部沖のサウスパドレ島で、寒さのために動けなくなったウミガメ2600匹以上がボランティアや保護当局に救出された。
同島でカメの保護活動を行っている非営利組織の「シータートル」は、海岸や湾内で2500匹あまりを救助した。同団体はカメの病院やリハビリ施設、教育施設を運営しているが、寒波の到来以来、大量のカメを保護して施設は満杯状態だという。
同団体はフェイスブックに掲載した動画で、地域社会の支援に感謝するとしながらも、「早く施設の電力が復旧しなければ、そうした努力が全て無駄になる」と訴えている。
テキサス州公園野生生物局は、同島付近で少なくとも141匹を保護したことを明らかにした。保護された大小のカメたちは救助船に乗せられて、近くの施設に運ばれた。
イルカなどと違って体内に体温調節機能をもたないウミガメは、極端な寒さに襲われれば生き延びることができない。このため救助活動は急務だった。
国立公園局によると、寒さで動きが鈍くなったカメは、水面に浮いたり海岸に漂着したりして、ショック死したり、餌になったり、ボートに衝突されたりすることもある。
17日には米宇宙開発企業スペースXが、シータートルの施設のために大型の発電機を提供した。このおかげで同施設のカメたちは暖を取ることができているという。
しかし長引く停電のために同施設の冷暖房装置は10台全てが故障して、多額を投じて入れ替えなければならない状態になっている。