火星着陸の「パーサビアランス」から新たな画像、NASAが公開
(CNN) 米航空宇宙局(NASA)は19日、前日に火星着陸を遂げた探査車「パーサビアランス」から新たに送られてきた画像を公開した。着陸直前の探査車を初めてとらえた画像や、着陸地点の光景を美しい絵はがきのように収めた画像もある。
NASAが記者会見で最初に共有した画像には、大気圏突入から降下、着陸に至るフェーズでパーサビアランスが火星地表に接近する様子がとらえられている。この画像は降下ステージに搭載されたカメラが撮影したもので、以前のミッションではこうした撮影は不可能だった。
画像では地表までわずか約2メートルに迫った探査車のエンジンによって砂が巻き上げられ、かすかに立ち上る様子が確認できる。
火星探査車「パーサビアランス」から送られてきた初のカラー画像/JPL-Caltech/NASA
パーサビアランスの主任エンジニア、アダム・ステルツナー氏は「火星地表に新たな探査車を着陸させることができ、チームは感無量だ」と語った。
18日夕に最初に送られてきた一連の画像は、火星に無事着陸したことを示す白黒写真だったが、19日に公開されたカラー画像では火星地表に特徴的な赤い色が確認できる。
ジェゼロ・クレーター内にある着陸地点をとらえた画像には、平たんな地表に岩が散在する様子も写っているものの、これらの岩は探査車の巨大な車輪と比べると小さい。
カメラがとらえた岩には複数の穴が開いている。科学者らは穴が開いた原因に関心を寄せる/JPL-Caltech/NASA
パーサビアランスが着陸態勢に入ったとき、その上空には火星探査機「マーズ・リコネサンス・オービター」に搭載されたHiRISEカメラが飛行していて、着陸用のパラシュートが開く様子をとらえていた。
着陸地点に向かうパーサビアランスをHiRISEカメラから撮影/JPL-Caltech/NASA
HiRISEのツイッターアカウントによると、この画像は着陸地点に向かうパーサビアランスの姿を700キロ超離れた位置から撮影したものだという。