パンデミックが10代の精神状態に影響 父母ら対象に調査
(CNN) 新型コロナウイルスの感染拡大が始まってから、10代の若者らの精神状態は悪化しているケースが多いことが、米国内の父母らを対象にした調査で明らかになった。
米ミシガン大学の小児医学研究者らが米国内で13~18歳の子を持つ親977人を対象に、パンデミック下の子どもたちの不安感や抑うつ状態、攻撃的な行動などについて尋ねた。
10代の若者はちょうど自立を目指す時期に、家の中で過ごすことを強いられてきた。学校の活動が中止され、友だちと遊びに行くこともできなくなった。欲求不満を感じたり、疎外感を抱いたりするのも無理はない。
感染拡大によって、わが子は友だちと日常的に交流することができなくなったと答えた親は、全体の4分の3を占めた。
子どもが抑うつ状態に陥ったと答えた割合は特に女の子の親で大きく、31%に上った。一方、男の子の親では18%にとどまった。子どもが不安感を抱いているとの回答も、女の子の親は36%、男の子の親が19%と開きがあった。
専門家によれば、パンデミックでソーシャルメディアが主要な連絡手段となった結果、そこに投稿されるほかの人々の生活が完璧であるかのように見えてしまうという問題も出てきた。
親として子どものためにしていることを尋ねた質問には、半数が家庭内のルールを緩めたと答え、うち81%は効果があったと答えた。子どもがソーシャルメディアに多くの時間を費やすことを大目に見るようになったというのもその一例で、70%あまりの親は効果があったとの認識を示した。
全体の約4分の1の親は、パンデミックで子どもの睡眠時間が変化したと答えた。子どものために精神衛生の専門家を探した親も約4分の1を占め、大半が効果はあったと答えている。