卒業生総代が9人、全員トップの成績で並ぶ 米高校
(CNN) 米テキサス州ヒューストンの高校で、今年の卒業生総代に9人が選ばれる珍しい出来事があった。
ベルエアー高校ではGPA(成績評価)5.0の学生が9人並んだ。ヒューストン独立学区の学校でこれだけの人数が総代に選ばれたのは初めて。
同校のマイケル・マクドノー校長は「最初は2、3人の総代が出るかと思ったが、まさか9人とは思いもしなかった」と語った。
マクドノー氏によると、2021年の卒業生は下の学年にいたときから優れた成績を示していた。生徒は課外活動に参加し、さまざまな学校関連の組織も率いていたという。
同氏は「学業と課外活動を両立させ、新型コロナ流行でオンライン学習となってもGPA5.0を維持する。驚くほかはなく、この上なく彼らを誇らしく思う」と語った。
同学区では重み付けしたGPAと重み付けをしないGPAの両方を計算している。重み付けをするGPAは、大学レベルの授業を行うアドバンス・プレースメントや二重単位のコースといった厳格なコースで計算される。その場合、通常の4.0よりも高いGPAを獲得することができる。
双子の姉妹で総代に選ばれたシャーリー・ジュウさんとアニー・ジュウさんは、売れ残った食品を集め、食料品店がない地域で生鮮食料品やパンを供給する学生組織を立ち上げた。
アニーさんは「授業が難しかったり、学業と課外授業の両立がきつかったりしたときは少し気を緩めるのがいい。間違いは成長するための一番の方法」と語る。アニーさんはスタンフォード大学への進学を計画する。
コロナ禍でのオンライン学習は全米で学生にも親にも負担となっている。数千人の高校生がコロナ流行が理由で退学し、一部では教育制度での不平等を露呈する形となっている。
アニーさんは学校が制作した映像の中で、「私が学んだのは皆さまざまなバックグラウンドがあることを理解すること。そしてグループワークの際はクラスメートが置かれている家庭の環境を受け入れること」「皆、オンラインでは一番いい姿を見せようとする人々に触れている状況だと思う。自分自身を他人の最良の姿と比べようとしないで」と語りかけた。