ISS、米ロケット破片の回避のために「軌道修正」 ロシアが主張
モスクワ(CNN) ロシアの宇宙機関「ロスコスモス」のドミトリー・ロゴジン総裁は5日までに、国際宇宙ステーション(ISS)が米国のロケットが原因のスペースデブリと呼ばれる破片との衝突を避けるため軌道修正を迫られたと発表した。
ロシアの国営タス通信が報じた。総裁は3日、「5分前、ISSは米国のペガサスロケットの残骸であるスペースデブリとの接触を回避した」と述べたとした。同ロケットは1994年に打ち上げられていた。
ロゴジン氏はこの発言前には、軌道の変更はモスクワ時間の10時58分に予定されていたことも明らかにしていた。ISSと結合しているロシアのプログレス補給船のエンジンの推進力を使って軌道を変えたとも説明していた。
米航空宇宙局(NASA)は先週、ISSに対するスペースデブリ接近の警報を受け先月30日に予定されていた宇宙飛行士による船外活動を延期してもいた。延期の決定は船外に出る数時間前のことで、NASAはツイッター上で「宇宙飛行士が直面するリスクを適切に評価し得る機会の欠如」をその理由にしていた。
このスペースデブリの接近警報が、ロシアが2週間前に実施していた対衛星ミサイルの発射実験と関係があるのかは不明だった。発射実験を受けISSの乗組員は宇宙船への退避を急ぐ予防策も講じていた。
ISSの宇宙飛行士2人による船外活動は今月2日に無事に終了していた。