犬の目に「うれし涙」、離れていた飼い主と再会すると 研究

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飼い主との再会で犬の目に「うれし涙」が浮かぶ可能性があるとの研究が発表された/InsideCreativeHouse/Adobe Stock

飼い主との再会で犬の目に「うれし涙」が浮かぶ可能性があるとの研究が発表された/InsideCreativeHouse/Adobe Stock

(CNN) 一定時間離れていた飼い主と再会した犬の目には「うれし涙」が浮かんでいる可能性がある――。日本の科学者のチームがそんな新たな研究結果を発表した。

人間と同様、犬にも涙管はあり、目を清潔で健康な状態に保つ役割を果たしているが、これまで犬の涙と感情の関連は指摘されていなかった。人間が泣く時とは異なり、犬の涙は流れ落ちない傾向にある。

麻布大学の菊水健史教授は、飼い犬のスタンダードプードル2匹のうち1匹が6年前に子犬を生んだときの様子を見て、犬の涙を研究しようと決意した。子犬の世話をする母犬の目には涙が浮かんでいた。

論文執筆者の一人である菊水氏は声明で、犬がポジティブな感情に関係する涙を流すことが分かったと説明。論文は22日付の米科学誌カレント・バイオロジーに掲載された。

菊水氏はまた、こうした現象にオキシトシンが関与している可能性が明らかになったとも指摘した。オキシトシンは人間では愛情ホルモンや母親ホルモンと呼ばれることがある。

菊水氏らのチームは関連性を調べるため、「シルマー涙試験」と呼ばれる標準的な試験で犬18匹の涙の量を測定。犬が5~7時間離れていた家族と再会する前と後に、まぶたの裏に紙片を1分間挿入した。ぬれた部分の長さで涙の量を測ったところ、飼い主との再会で涙が10%増えたという。

続けて、犬20匹の助けを借り、飼い主もしくは見覚えのある人と再会する前後で涙の量を比べた。この場合、涙が増えたのは飼い主と再会した時だけだった。

さらにオキシトシンの役割を理解するため、このホルモンを含む溶液を犬22匹の目の表面に点眼した。すると、オキシトシンの点眼後、涙の量が比較対象の溶液に比べて大きく増加した。

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