アルテミス計画のロケット、打ち上げまた延期 ハリケーン接近で
(CNN) 米航空宇宙局(NASA)27日、月探査計画「アルテミス」のために米フロリダ州のケネディ宇宙センターで打ち上げが予定されていたロケットを組み立て棟に戻した。ハリケーン「イアン」からロケットを守るためだとしている。
イアンは27日にキューバ西部に上陸し、フロリダ州に向かって進んでいる。
有人宇宙船「オリオン」を搭載した新型ロケット「SLS」/Joel Kowsky/NASA
ロケットを組み立て棟に戻したことで、打ち上げの延期は3度目となった。今回の打ち上げでは無人の宇宙船を月の周りに送り込むことになっている。
次回の打ち上げは11月にずれ込む可能性が高いが、10月下旬に行う選択肢も残されているという。
次回の打ち上げ予定は11月になる可能性が高いが10月下旬の選択肢も残されている/Joel Kowsky/NASA
NASAのネルソン長官はCNNの取材に対し、最短で10月下旬に行うことも可能だが、11月半ばに実施する可能性が高いとの見通しを示した。
NASAのアルテミス計画の全体的な目標は半世紀ぶりに人類を月に送り込むことだ。その第1段階は、新型ロケット「SLS」や有人宇宙船「オリオン」、すべてのサブシステムを試験し、宇宙飛行士を打ち上げられるだけの安全性を確保するための土台作りとなる。